「親のために車椅子を借りたいけれど、毎月いくらかかる?」「要介護認定が低くてもレンタルできる方法はある?」とお悩みではありませんか?
移動を支える車椅子は、介護保険の『福祉用具貸与』を利用することで、自己負担を抑えてピッタリの1台を用意できます。さらに東京23区にお住まいなら、区独自の便利な助成制度や格安の貸出サービスも用意されているため、介護保険と組み合わせて有効に活用できる環境が整っています。
本記事では、介護保険で車椅子をレンタルできる全国共通の条件や料金相場、失敗しない選び方を分かりやすく解説!あわせて、東京23区の助成制度もご紹介します。今日から安心して車椅子を用意するステップが分かります。
【全国共通】介護保険で車椅子をレンタルできる条件

介護保険を使って車椅子をレンタルするには、要介護度などの条件を満たす必要があります。ここでは、全国共通の利用条件を2つに分けて確認しましょう。
- 要介護2以上と認定されている
- 要介護1以下でも厚生労働省で定めた基準を満たしている
要介護2以上と認定されている
介護保険で車椅子をレンタルする基本の条件は、要介護2以上の認定を受けていることです。要介護2以上の方は車椅子が福祉用具貸与の対象種目となり、レンタル料の1〜3割の自己負担で利用できます。
日常生活で立ち上がりや歩行に部分的な介助が必要な状態が、要介護2のおおまかな目安です。
要介護1以下でも厚生労働省で定めた基準を満たしている
要介護1以下や要支援の方でも、厚生労働省の基準に基づき市区町村が認めた場合は、例外的に車椅子をレンタルできます。日常的に歩行が困難で移動支援が必要な状態であると、自治体の審査で判断された方が対象です。
パーキンソン病やがん末期など、状態が変動しやすい病気で医師が必要と判断した際も、自治体への申請・確認を経て例外給付の対象に含まれます。
なお、詳しい判断基準や申請手続きは、厚生労働省の資料※1や各自治体の公式サイト※2をご確認ください。
※1 要支援・要介護1の者に対する福祉用具貸与について|厚生労働省
※2 軽度者に対する福祉用具貸与の取扱いについて | 世田谷区 (自治体の例)
介護保険を適用して車椅子をレンタルするメリット

介護保険を適用して車椅子をレンタルすると、費用面だけでなくさまざまな利点があります。ここでは、代表的な4つのメリットを順に見ていきましょう。
- 自己負担が少なく、初期費用を抑えることができる
- 身体状態に合わせて乗り換えることができる
- 定期的にメンテナンスのサービスを受けられる
- 不要の際は返却するだけで良い
自己負担が少なく、初期費用を抑えることができる
最大のメリットは、購入よりも初期費用を大きく抑えられる点です。車椅子を購入すると標準型でも数万円、電動タイプでは数十万円かかりますが、介護保険のレンタルなら自己負担は1〜3割で済みます。
費用を抑えながら必要な期間だけ使えるため、家計の負担を軽くできます。
身体状態に合わせて乗り換えることができる
身体の状態が変わっても、車椅子を乗り換えられる柔軟さがレンタルの強みです。自走式から介助式へ、あるいはリクライニング機能付きへと、必要に応じて種類を変更できます。
骨折の回復や症状の進行といった変化に合わせて、ケアマネジャーや相談員が最適な一台を提案してくれるのも安心です。
定期的にメンテナンスのサービスを受けられる
レンタルでは、事業者による定期的なメンテナンスを受けられる点が安心材料です。貸し出し前の点検や返却後の整備に加え、利用中も定期的に状態を確認してもらえます。
不具合が見つかった際は、速やかな修理や交換に対応してくれるのも心強い点です。
不要の際は返却するだけで良い
車椅子が不要になったときは、事業者へ返却する手続きだけで完了します。購入と違い、自宅での保管場所や処分方法に悩む必要がありません。
必要な期間だけ借りて、使い終わればそのまま引き取ってもらえる手軽さが魅力です。
【全国共通】介護保険が適用される車椅子の種類

介護保険の福祉用具貸与では、利用者の状態に合わせて複数の種類の車椅子を選べます。代表的な4つの種類を以下の表にまとめました。
| 種類 | 特徴 |
| 自走式車椅子 | ハンドリムを手でこいで自分で操作できるタイプ。介助者が後ろから押すことも可能 |
| 介助式車椅子 | 介助者が後ろから押して動かすタイプ。後輪が小さく軽量で持ち運びやすい |
| ティルト・リクライニング車椅子 | 座面と背もたれの角度を調整でき、床ずれの予防や安定した姿勢を保ちやすい |
| 電動車椅子 | バッテリーとモーターで動き、レバー操作で坂道も進める。重量があり持ち運びは難しい |
状態や使う場面によって適した種類が変わるため、福祉用具専門相談員に相談しながら選ぶと安心です。
【東京23区】介護保険以外の車椅子に関する独自助成・支給制度

東京23区では、介護保険以外にも車椅子や移動に関する独自の助成制度が用意されています。ここでは、具体的な制度について以下の項目別で解説します。
- 一時的なケガでも使える「車椅子の無料・格安貸出」
- 障がい福祉の「補装具費支給制度」
- 移動時の「福祉タクシー券」の交付
一時的なケガでも使える「車椅子の無料・格安貸出」
骨折などで一時的に車椅子が必要なときは、介護保険を使わずに区役所や社会福祉協議会の貸出サービスを利用できます。窓口は大きく分けて、①区役所の高齢福祉窓口と②社会福祉協議会(社協)の2種類です。
東京23区の主な助成制度を次の表にまとめました。貸出期間や料金は区によって異なるため、事前に確認しましょう。
| 区 | 貸出窓口 | 貸出期間 | 料金 |
| 千代田区 | 千代田区社会福祉協議会 | 要問合せ(長期も可) | 当月無料、 1年以内500円/月、 2年目以降1,000円/月 |
| 中央区 | 中央区社会福祉協議会 | 6ヵ月以内(最長12ヵ月まで延長可) | 無料 |
| 港区 | 港区社会福祉協議会 | 一般貸出3ヵ月以内・ 延長3ヵ月以内 | 一般1,000円・延長500円 |
| 新宿区 | 新宿区社会福祉協議会 | 短期2週間以内・ 長期4ヶ月まで | 無料 |
| 文京区 | 高齢福祉課 | 原則1ヵ月間 | 無料 |
| 台東区 | 台東区社会福祉協議会 | 原則3ヵ月 (6ヵ月まで延長可) | 無料 |
| 墨田区 | 墨田区社会福祉協議会 | 6ヵ月以内 | 無料 |
| 江東区 | 江東区社会福祉協議会 | 2ヵ月間(最長12ヵ月) | 無料 |
| 品川区 | 高齢者福祉課 | 最大6ヵ月間 | 無料 |
| 品川区 | 品川区社会福祉協議会 | 3ヵ月以内 | 1ヶ月無料、 以降1,000円/月 |
| 目黒区 | 目黒区社会福祉協議会 | 最大3ヵ月 | 1週間以内無料、 1〜3ヵ月は500円/月 |
| 大田区 | 大田区社会福祉協議会 | 2ヵ月以内 | 無料 |
| 世田谷区 | 各総合支所 保健福祉課など | 2ヵ月以内 | 無料 |
| 渋谷区 | 渋谷区社会福祉協議会 | 2ヵ月以内 | 無料 |
| 中野区 | 障害者福祉相談窓口 | 1ヵ月間 | 無料 |
| 中野区 | 中野区社会福祉協議会 | 1ヵ月以上(応相談) | 1ヵ月以内は無料 |
| 杉並区 | 杉並区社会福祉協議会 | 原則1ヵ月 | 無料 |
| 豊島区 | 高齢者福祉課 | 原則1ヵ月 (最長3ヵ月間) | 無料 |
| 北区 | 北区社会福祉協議会 | 3ヵ月程度 | 無料 |
| 荒川区 | 荒川区社会福祉協議会 | 原則3ヵ月以内 | 無料 |
| 板橋区 | 赤塚福祉課(福祉事務所) | 2週間以内(延長可) | 無料 |
| 板橋区 | 板橋区社会福祉協議会 | 1ヵ月以内 (更新で最長3ヵ月) | 無料 |
| 練馬区 | 高齢者支援課 | 6ヵ月限度 | 無料 |
| 練馬区 | 練馬区社会福祉協議会 | 3ヵ月以内 | 1台200円 |
| 足立区 | 足立区社会福祉協議会 | 1ヵ月以内 | 無料 |
| 葛飾区 | 障害福祉課 | 3ヵ月間 | 無料 |
| 葛飾区 | 葛飾区社会福祉協議会 | 1ヵ月以内 | 無料 |
| 江戸川区 | 障害者福祉課 | 最大3ヵ月間 | 無料 |
| 江戸川区 | 江戸川区社会福祉協議会 | 1ヵ月以内 | 無料 |
※対象者は区によって異なりますので、詳細は各区の公式サイトをご確認ください。
※各自治体・社協の制度は、内容が変更・中止される場合があります。利用される際は、事前に各窓口へお電話等でご確認ください。
障がい福祉の「補装具費支給制度」
補装具費支給制度は、障害者総合支援法に基づいて車椅子などの購入・修理費用を支給する制度です。身体障害者手帳を持つ方や対象となる難病の方が利用でき、原則1割の自己負担で済みます。
オーダーメイドの車椅子が必要なケースなど、介護保険の貸与では対応しにくい場面で役立つ制度です。
制度の詳しい対象者や申請の流れは厚生労働省の「補装具費支給制度の概要」をご確認ください。なお、介護保険と重複する際の優先基準は「介護保険と福祉用具」(厚生労働省)にまとめられています。
移動時の「福祉タクシー券」の交付
福祉タクシー券は、外出が難しい障がいのある方へタクシー運賃の一部を助成する東京23区の制度です。身体障害者手帳の等級などの要件を満たす方に、利用券を年単位で交付します。
交付額や対象の等級には区ごとに差があり、リフト付き車両に使える券を用意する区もある点が特徴です。
東京23区それぞれの具体的な助成内容や、詳しい対象条件については、以下の記事で詳しく解説していますので、お住まいの地域の制度をぜひチェックしてみてください。
車椅子でも快適な移動が叶う介護タクシーの配車予約なら「よぶぞー」

車椅子のまま快適に移動したいときは、介護タクシーの予約アプリ「よぶぞー」が便利です。車椅子やストレッチャーに対応した事業者を、対応エリアから探して予約できます。
乗車前にドライバーごとの料金目安を確認できるため、依頼前の比較もスムーズです。東京都内でも利用できるので、車椅子での外出を考えている方はぜひ活用してみてください。
公式:よぶぞー公式サイト
【東京23区】介護保険で車椅子をレンタルする際の料金相場

介護保険で車椅子をレンタルする料金は、車椅子の種類によって変わります。全額自己負担の相場を知っておくと、保険適用後の負担額をイメージしやすいでしょう。
自走式・介助式の車椅子は、全額自己負担で月額5,000〜8,000円程度が相場です。ティルト・リクライニング車椅子は月額8,000〜15,000円、電動車椅子は月額10,000〜40,000円ほどかかります。
介護保険が適用されれば、実際の負担はこれらの1〜3割で済む仕組みです。
介護保険で車椅子をレンタルする方法

介護保険で車椅子をレンタルするには、決められた手順を踏む必要があります。ここでは、申請から契約までの流れを3つのステップで紹介しましょう。
- 要介護認定の申請を行う
- ケアマネジャーに相談し、一緒にケアプランを作成する
- レンタル事業者を選び、契約する
要介護認定の申請を行う
最初のステップは、お住まいの区の窓口で要介護認定を申請することです。本人だけでなく、家族やケアマネジャーが代理で申請することもできます。
要介護認定を受ければ申請日までさかのぼって給付の対象に含まれるため、早めの手続きを心がけましょう。
ケアマネジャーに相談し、一緒にケアプランを作成する
要介護認定を受けたら、ケアマネジャーに相談してケアプランを作成します。ケアプランは、利用する介護サービスや福祉用具を具体的に定める計画書です。
車椅子のレンタルを介護保険で使うには、このケアプランに必要性を記載してもらう必要があります。
レンタル事業者を選び、契約する
ケアプランができたら、福祉用具貸与事業者を選んで契約します。介護保険を適用するには、自治体の指定を受けた事業者からレンタルすることが条件です。
福祉用具専門相談員が身体状況や住環境に合わせて車椅子を提案し、使い方の説明まで対応します。
介護保険で車椅子をレンタルする際の注意点

介護保険で車椅子をレンタルする際は、契約前にいくつか確認しておきたい点があります。後悔しないために、3つの注意点を押さえておきましょう。
- 事前に試乗して乗り心地や操作性を確かめる
- 自宅の廊下の幅や出入り口を測定しておく
- 介護保険の対象外となるケース(入院中など)を把握しておく
事前に試乗して乗り心地や操作性を確かめる
車椅子は、契約前に試乗して乗り心地や操作性を確かめておくことが大切です。座面の幅や高さが体に合っているか、介助者が押しやすいかは、実際に使ってみないとわかりません。
カタログだけで決めず、試乗やお試し利用ができる事業者を選びましょう。
自宅の廊下の幅や出入り口を測定しておく
車椅子を選ぶ前に、自宅の廊下の幅や出入り口のサイズを測っておきましょう。サイズが合わないと、室内で曲がれなかったり玄関を通れなかったりする場合があります。
利用者本人だけでなく、介助者が操作しやすいかどうかも大切な確認ポイントです。
介護保険の対象外となるケース(入院中など)を把握しておく
介護保険の福祉用具貸与には、対象外となるケースがある点に注意しましょう。医療機関に入院中や介護施設に入所中の方は、介護保険を使って車椅子をレンタルできません。
旅行先での一時利用など、介護以外の目的でも保険は適用されず、全額自己負担です。
介護保険で車椅子をレンタルする際によくある質問

ここでは、介護保険を使った車椅子のレンタルに関するよくある質問に回答していきます。
介護保険で車椅子をレンタルできる基準を教えてください
車椅子をレンタルできる基準は、原則として要介護2以上の認定を受けていることです。要介護2〜5の方は福祉用具貸与の対象となり、所得に応じて1〜3割の自己負担で利用できます。
要支援1〜2や要介護1の方は原則対象外ですが、医師の意見書をもとに移動支援が特に必要と認められれば、例外給付の対象です。
車椅子はどこでレンタルできますか?
介護保険を使う場合は、自治体の指定を受けた福祉用具貸与事業者から車椅子をレンタルします。指定外の店舗から借りると保険が適用されず、全額自己負担になる点に注意が必要です。
短期間や一時的な利用であれば、介護保険を使わずに、区役所や社会福祉協議会(社協)の無料・格安の貸出サービスを利用できます。
また、お買い物や旅行の際は、商業施設・空港・駅などの無料貸出サービスを利用するのもおすすめです。
車椅子をレンタルするよりも購入がいいのはどんな場合ですか?
長期間にわたって同じ車椅子を使う場合は、購入のほうが費用を抑えられることもあります。レンタルは月額で費用がかかり続けるため、利用期間が長いほど総額がふくらみやすい点に注意が必要です。
決められた使い方にとらわれず、自由に扱いたい方にも購入は向いています。
障害者手帳を持っている場合は介護保険は適用されませんか?
障害者手帳をお持ちの方でも、要介護認定を受けていれば原則介護保険が優先され、車椅子をレンタルできます。
ただし、体に合わせたオーダーメイドの車椅子が必要な場合などは、障害福祉制度(補装具費支給制度)を利用して購入できるケースもあります。
最適な方法は体の状態や利用目的で異なるため、まずはケアマネジャーや市区町村の福祉窓口へご相談ください。
車椅子レンタル後は、外出をラクにする介護タクシーアプリ「よぶぞー」も準備しよう

介護保険で車椅子をレンタルすれば、自己負担を最小限に抑えて自分にピッタリの一台を用意できます。もし介護保険の対象外となった場合でも、東京23区なら独自の助成制度もあるため、まずは役所の窓口へ相談してみるとよいでしょう。
車椅子の準備ができたら、次はお出かけの準備です。外出時の強い味方になる介護タクシー予約アプリ「よぶぞー」も合わせて用意しておくと安心です。
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