介護タクシーで病院の付き添いは可能？家族が付き添う際の注意点やポイントを解説

「家族の通院に付き添いたいけれど、仕事が休めない」
「病院内での移動や長い待ち時間が大変」

ご家族の通院送迎において、このような切実な悩みを抱えている方は少なくありません。

「自分たちでなんとかしなければ」と無理をしてしまう前に、プロの力を借りられる「介護タクシー」という選択肢を検討してみてもいいかもしれません。

本記事では、介護タクシーを利用することで「何が解決できるのか」、具体的なサービス内容やメリット、そしてスムーズな手配方法について解説します。

介護タクシーで家族の付き添い（同乗）は可能？

結論から言うと、利用するタクシーの種類によって異なります。

大きく分けて「介護保険が適用されるもの」と「適用されないもの」があり、ルールが明確に違います。

• 介護保険適用のタクシー：原則「同乗不可」
  「本人の自立支援」が目的の公的サービスであるため、原則として家族の同乗は認められていません。（※特別な事情がある場合を除く）
  
  
• 介護保険適用外のタクシー：原則「同乗可能」
  利用目的や同乗者の制限がないため、一般のタクシーと同じように家族も同乗できます。

「家族も一緒に乗って病院へ行きたい」という場合は、用途に制限のない「介護保険適用外のタクシー」を選ぶのが一般的です。

※以下、「介護保険適用外のタクシー」を「介護タクシー」として解説いたします。

通院で「付き添い」や「介助」に困っていませんか？

移動が困難な方が通院する際、単に「車に乗せて運ぶ」だけでは済まないことが多々あります。以下のような場面で困った経験はないでしょうか。

• 自宅の環境： 玄関までの段差や階段があり、家族だけでは本人を安全に降ろせない。
• 機材の問題： 車椅子を持っていない、または自家用車に車椅子が乗らない。
• 院内の移動： 広い病院内で、受付・診察室・会計・薬局と移動し続けるのが体力的に辛い。
• 時間の拘束： 待ち時間が長く、家族が半日〜一日がかりで付き添わなければならない。

こうした悩みは、専門の設備と技術を持つ「介護タクシー」を利用することで解決できる場合が多いのです。

介護タクシーなら「自分たちでは難しいこと」も相談可能

「介護タクシー」は、ドライバーが介助の資格（介護職員初任者研修など）を持っていることが多く、移動の前後に発生する「困りごと」にも柔軟に対応してくれます。

予約時に、以下のような悩みを相談できます。

1. 車椅子やストレッチャーのまま乗車したい

「自家用車への乗り移りが大変」という心配はいりません。

スロープやリフト付きの車両で、車椅子や寝たきりの方のためのストレッチャーに乗ったまま、安全に乗車・移動が可能です。

2. 車椅子などのレンタル品を借りたい

「手持ちの車椅子がない」「リクライニングできる車椅子がいい」という場合も安心です。

多くの事業者で車椅子やストレッチャーの貸し出しを行っています。予約時に「何を借りたいか」を伝えれば、適切な機材を用意してもらえます。

3. 自宅の階段や、病院内の移動も手伝ってほしい

「自宅が2階で、階段の昇り降りができない」「病院の受付まで一人で行くのが不安」 こうした移動の悩みも解決できます。

ドライバーが部屋まで迎えに行き、階段介助を行ったり、病院のベッドまで付き添ったりと、ドア・ツー・ドアの手厚いサポートが受けられます。

送迎だけじゃない！家族の安心につながるプラスαのサービス

移動以外の部分でも、介護タクシーはご家族の「困った」に柔軟に対応してくれます。
※対応の可否は事業者によって異なるため、事前の確認が必要です。

到着連絡サービス

「仕事中で付き添えないけれど、無事に病院に着いたか心配」という離れて暮らすご家族のために、送迎完了後に電話やメールで連絡をもらうことも可能です。

帰り（復路）の対応や待機

「帰りの時間が決まっていないけれど頼める？」という場合も相談可能です。

「診察が終わったら電話で呼ぶ」という形や、短時間であればドライバーが現地で待機するなど、柔軟に対応してもらえます。
（※待機料が発生する場合や、予約状況によっては長時間待てない場合もあるため、早めの予約と相談が肝心です）

介護タクシーを利用するメリット

ここでは、介護タクシーを利用することで得られる具体的なメリットを、4つのポイントに分けて解説します。

1. 家族も同乗可能なので、移動中も会話ができて安心

介護タクシーなら、一般のタクシーと同様に家族も同乗が可能です。
※介護保険適用のタクシーの場合は原則として「本人のみの乗車」となります。

車内で家族と会話をしながらリラックスして移動できるため、病院への不安を抱える利用者の精神的なケアにもつながります。

2.受付から薬の受取まで「完全介助」で家族の負担を減らせる

「病院に行くだけでなく、広い院内の移動や長い待ち時間が大変……」 そうした悩みに対し、介護タクシーならドライバーが「院内介助」や「付き添い」まで対応可能です。

送迎だけでなく、受付・診察室への同行・会計・薬の受け取りまでを任せることができるため、家族が仕事を休んで付き添う必要がなくなり、精神的・肉体的な負担が軽くなります。

3.「ケアプラン」不要！急な体調不良や予定変更にも即対応

介護保険を利用する場合、事前にケアマネジャーによる計画書（ケアプラン）の作成が必要で、急な予約や時間変更は難しいのが現状です。

その点、介護タクシーは面倒な手続きが不要です。

「今日、熱があるから病院へ行きたい」「予約時間が変更になった」といった場合でも、電話やアプリで手配すれば、一般のタクシーと同じように柔軟に利用できます。

4.通院の帰りに「スーパー」や「コンビニ」への立ち寄りも自由

介護保険タクシーは「病院と自宅の直行直帰」が原則のため、たとえ通り道であっても、買い物などの個人的な用事で寄り道をすることは原則認められていません。

しかし、介護タクシーなら利用目的の制限はありません。

「帰りにスーパーで夕飯のおかずを買って帰りたい」
「コンビニで日用品を買いたい」

といった、通院に付随する用事も一度の外出で済ませることができ、生活の質（QOL）を高めてくれます。

知っておきたい介護タクシーの料金体系

介護タクシーの利用料金は、主に以下の要素から構成されています。

運賃	迎車回送料金や実際の乗車料金など
介助料	乗降介助・屋内介助などが必要な場合に発生する料金
その他サービス料	ストレッチャー等、機材使用料や基本介助以外のサービス料

「介護タクシー」の利用料金や仕組みについてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

家族同乗もスムーズ！「よぶぞー」なら条件に合うタクシーを簡単予約

「家族も一緒に乗りたいけれど、電話で探すのは大変……」 そんな時は、介護タクシー配車アプリ「よぶぞー」が便利です。

面倒な電話確認なしで、家族が同乗できるタクシーをスムーズに手配できます。

• 「乗車人数」を選ぶだけ
  電話で「家族も乗れますか？」と聞く必要はありません。アプリで人数を指定するだけで、全員が乗れる車両を自動でマッチングします。
  
  
• 家族による「代理予約」もOK
  ご自身のスマホから、離れて暮らす親御さんのタクシーを手配・決済できます。 仕事中や遠方からでも通院サポートが可能です。
  
  
• 目安料金も事前に確認
  大体いくらくらいかかるのか、目安料金を見て選べるので安心です。

急な受診や「やっぱり付き添いたい」という時も、アプリならその場で手配が完結。ご家族の負担を大幅に軽減できます。

まとめ

今回は、通院時に介護タクシーで付き添う際のポイントや注意点を解説してまいりました。

自力での送迎が難しくなってきたら、無理をせず「介護タクシー」というプロの力を借りるのがおすすめです。

車椅子での移動や階段介助、院内への付き添いなど、それぞれの困りごとに合わせたサポートを受けることで、ご家族の負担を大きく減らすことができます。

それぞれのご家族の負担軽減と車椅子利用者の安心につながる介護タクシーを選び、利用していきましょう。